映画 天空の蜂、最初から最後まで止まらない緊迫感

2015年9月 8日

原発がテーマの映画「天空の蜂」。なんと20年も前の小説が原作ということなんですが、ちょっとビビリました。

映画 天空の蜂、最初から最後まで止まらない緊迫感

東日本大震災をキッカケに、原発問題が深刻化した2011年。本作では、原発が危険にさらされるのはテロが原因となっているんですが、原発の今後についても真剣に考えさせられます。

これを20年前に書きあげていたなんて...東野圭吾さんってやっぱりすごい小説家なんだなぁと改めて思いました。

映画は、もう最初っからドキドキしっぱなしで、緊張が緩むヒマがないというか...。こんなに刺激的でドキッとさせられた日本映画は久々です。

天空の蜂 あらすじ

キャストがまたとにかく豪華。江口洋介、本木雅弘、綾野剛、仲間由紀恵、柄本明、國村隼、石橋蓮司、竹中直人、向井理など。

物語の中心人物は、ヘリの設計者であり墜落を阻止しようと奮闘する湯原(江口洋介)と、原発の設計士である三島(本木雅弘)。特に、モックン(本木雅弘)の存在感が素晴らしかった。

物語は、遠隔操作が可能で無人飛行できる最新鋭の大型ヘリのお披露目の日に、テロリストにその操縦を奪われてしまいます。そして、乗っ取られてしまったヘリには、湯原の息子が乗っていた。

稼働中の原発の真上で巨大なヘリをホバリング(空中で停止飛行)させ、日本全国にある原発を停止しないとヘリを原発に落下させる...と要求したテロリスト。

タイムリミットが迫る中、

  • ヘリに乗り込んでしまった息子の救出
  • 原子力発電所へのヘリの墜落を阻止する
  • 犯人を見つけ出し確保する

と、大きく分けるとこの3つの問題解決を目指して物語が進んで行くんですが、極限の状態だからこそ見えてくるものや、感じ取れるものなど、人間ドラマも描かれています。

結論。すべて愛が足りてなかったんだなぁと

3つのテーマのうち、1つ目は「息子の救出」ですが、実は仕事バカな江口さん演じるパパと、その息子の親子関係(家族関係)はうまくいってなくて、まともな会話もなかった。

そんな親子が極限状態に迫られて初めて、見えていなかったお互いの想いを知る。

2つ目の、「原発へのヘリ落下阻止」。実は犯人には協力者がいて、1人の男がこの事件に加担しています。その理由が、最後の最後で明らかに。そして、たった1人、全てを見越していた彼にしか見えていなかった悲しい結末(真実)も。

3つ目の「犯人」ですが、彼は元々、人生をかけるほど正義の人でした。だけど、国から使い捨てにされた事などが今回のテロを起こす引き金になっています。

でも、彼が求めているのは原発の停止。決して個人の利益ではないというところ。

どれをとっても、すべてに共通するのが 「愛が足りなかった」ということ。

日常生活や人間関係など、きっとどんなトラブルも、ここが原点になっている事が多いんだろうなと感じさせられます。

人は成長していく過程で、自分の立場や環境が変わり、得るものもあれば失うものもあって、その失っているものが「心配り」「思いやり」だったとしても、それが少しずつの変化だと自覚しづらい。

自覚してないから、他人を傷つける。そして、「見て見ぬフリ」をする傍観者になっていくことも。

この映画の中には、たぶんそんな事の積み重ねが、色んな形の「毒」を生んでしまう事もあるのだと、そんなメッセージも込められているのかなと感じました。

とにもかくにも、冒頭から終盤まで、ずっとハラハラさせられっぱなしでしたが、その緊張感こそがこの作品の魅力なのかもしれません。

Prev > 映画 ピッチ・パーフェクト2、心が1つになった時

Next > 映画「カリフォルニアダウン」、CGとは思えぬリアルな映像がものすごい

関連記事

ページの先頭へ戻る