映画 黄金のアデーレ、ナチスに略奪された形見を取り戻すため国と戦う実話

2015年11月10日

黄金のアデーレ 名画の帰還。日本では11月27日から公開になる映画です。

映画 黄金のアデーレ、ナチスに略奪された形見を取り戻すため国と戦う実話

ドイツの国宝と言われるクリムトが描いた名画「黄金のアデーレ」は、ナチス・ドイツがある家庭から略奪したものだった。

迫害を受け、アメリカに亡命したユダヤ人のマリアが、自分の叔母・アデーレが描かれた肖像画「黄金のアデーレ」を取り返そうとオーストリア政府を相手に裁判で返還請求の訴えを起こすという、実話をもとにしたヒューマンドラマです。

「黄金のアデーレ」という絵画の返還を通して、あの時代のナチス・ドイツの暗い歴史も回想シーンに何度も登場するのですが、自分が知る歴史なんて、本当にごく一部分でしかないのだなと思い知らされます。

もともと歴史が苦手で、そういった事にあまり関心が無かった...というのが本音なんですが、最近は映画をキッカケに歴史に触れることが多く、もっとちゃんとこの時代の歴史が知りたいと思うことが多くなりました。

この「黄金のアデーレ」という映画も、そう思わせてくれた、胸に響いた作品の1つです。

黄金のアデーレ、あらすじ

裕福な家庭に育っていたマリア(ヘレン・ミレン)だったが、ユダヤ人家系というだけで迫害をうけ、家の中の金目のものは全てオーストリア政府によって略奪されてしまう。

アメリカに亡命して穏やかに暮らしていたマリアが82歳の時、同じく波乱の人生を送ってきた姉が他界してしまう。

その姉が祖母の自画像「黄金のアデーレ」を取り戻したいと願っていたことを知り、マリアは姉の遺志を継ごうと決意します。

しかしその絵画は、19世紀末から20世紀にかけてウィーンで活躍した画家「クリムト」が描いた作品ということもあり、現在ではドイツの国宝とも呼べる値段のつけられないほどの名画になっていた。

そのため、返還請求をするのはお金目当てだと思われてしまう。

弁護士のランディ(ライアン・レイノルズ)もまた、一度は大金報酬を目当てに彼女に近づくが、マリアの本当の想いを知り、弁護士人生をかけて彼女とともに戦う決意をする。


戦争の先にあるもの

亡命をしてから一度も踏み入れなかった祖国の地。しかし、この絵画を取り戻そうとしたことをキッカケに、マリアは自分の過去と向き合うことになります。

皆さんには "クリムトの名画" でも、私にとっては家族の唯一の形見です


マリアにとってこの絵は、実の母のように自分を愛してくれた叔母との思い出が詰まった形見。幸せだった日々を思い出させてくれる唯一の形見。

それを彼女が自分の手に取り戻した時の言葉も、とても印象的でした。

自分の故郷から迫害を受け、故郷や家族を捨ててまでアメリカに亡命しなければならなかった気持ちや、その苦しみは計り知れないです。

もしかしたら、ナチス・ドイツに限らず、戦時中には世界中で同じようなことが起こっていたのかもしれません。

祖国に自分のモノを略奪されてしまう...なんて、今の日本では考えられないかもしれないけれど、実はそれに近いことが今でも起こっています。

戦争ではないけど、震災や津波・土砂災害が起こった時によく聞くのは、被災者の家から略奪(泥棒が入る)があったという悲しいニュース。

自宅が壊滅したり流されたりして傷ついている人から、さらにモノを奪おうとする人が いまこの時代にもいるんですよね。なんだか、ナチス・ドイツのやっていることと同じじゃないか...と思ってしまいます。

平和を保つことって、難しい。

Prev > 時間の使い方は、命の使い方

Next > 海難1890、日本とトルコの100年越しの真の友情ストーリー

関連記事

ページの先頭へ戻る